こがのば実験室は、古賀で「やってみたい」を実験する全4回の連続講座です。
この記事では、こがのば実験室に参加した様子をまとめていきます。
こがのば実験室について詳しく知りたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。
第1回こがのば実験室の様子(2023年11月26日開催)
第1回目のテーマはチームビルディングで、JR古賀駅西口にあるシェアスタジオkogaballroomでおこなわれました。
自己紹介を通して参加者同士の相互理解を深めながらチームビルディングを学んだり、NPO法人福岡テンジン大学の学長である岩永さんから「やってみたいことを応援してもらうコツ」を学んだりしました。
古賀で「◯◯をやりたい!」と熱い想いを抱いて集まった参加者は22名。
大学生、会社員、経営者など、年齢も職種もバラバラです。
開催時間の前に、参加者が主体的に大きな輪をつくり、自己紹介をする様子が見られました。
こがのば実験室スタート!
いよいよこがのば実験室が開催します。
まずはファシリテーター貴島さんと、古賀市役所の安部さんが開会のあいさつを兼ねてイベント概要をお話してくれました。
参加者のみなさん、真剣な眼差しです。
自己紹介
この日は第1回目の開催ということで、参加者同士で自己紹介をおこないました。
はじめは少人数のグループに分かれて、その後全員で大きな輪をつくり、自己開示を通して参加者同士の相互理解を深めました。
多くの方は初対面のようでしたが、呼ばれたい名前、住んでいる地域、普段していること(仕事やプライベート)を共有することで、みなさんの緊張の糸がほぐれていったと思います。
講座
NPO法人福岡テンジン大学学長の岩永さんから「どうしたらやりたいことを実現できるか」「やってみたいことを応援してもらうコツ」を、ファシリテーターの貴島さんから「チームビルディングのコツ」「対話(考え方、心得)」を学びました。
みなさんメモを取りながら真剣に受講されていました。
ときには質問も飛び交い、それぞれ「やりたいこと」を実現するためにするべきことはなにかを深く考える時間になりました。
グループ対話「今やってみたいと考えていること」
講座のあとは再びグループになって、各々が「今やってみたいと考えていること」を共有しました。
「◯◯をやりたい!」と具体的なビジョンがある人、「◯◯ができたらいいな」と夢を持つ人、具体的な内容は考え中だけど「古賀でなにかをやりたい」と思っている人、「古賀でなにかをやりたい人の応援がしたい」人など、いろんな想いが飛び交っていました。
参加者の声
- 同じ分野に興味がある人と出会えるきっかけになった!
- 古賀への期待がある人に出会えてうれしい!
- 熱量がすごい人ばかりで、自身のやる気にもつながった!
こがのば実験室に興味を持って参加してくださった方が22名もいて嬉しいです。
こがのば実験室のような、講座形式のイベントに20名集めるのは結構たいへんなので…。
みなさんとても前向きで、古賀へ想いがある人が集まっていると思います。
古賀に想いがある人がこんなにもいるんだと思うと、これからがとても楽しみです!
第2回こがのば実験室の様子(2023年12月17日開催)
第2回目のテーマはやってみたいプレゼンです。古賀市筵内にある築100年以上の古民家、九本柿庵で開催されました。
古賀市役所職員の方から古賀の現状を学び、古賀の課題や魅力と関連した自分のやってみたいことをプレゼンする回です。
第1回目の振り返り
まずは第1回目の振り返りからスタートしました。
3週間前に初めて顔を合わせた参加者のみなさんですが、相互理解を深めるチームビルディングをしっかりおこなったので、もう緊張の雰囲気はありません。
参加者のみなさん、すっかり打ち解けています。
古賀の現状を学ぶ
古賀市役所の吉野さんから、古賀の現状を丁寧に学ぶ時間が設けられました。
参加者のみなさんは古賀の現状から課題や魅力がなにか考えています。
古賀の現状と、それぞれの「やってみたい」ことを掛け合わせて、どのような化学反応を起こせるか、どう活かせるか、思考を巡らせ真剣な面持ちです。
やってみたいことプレゼン!
いよいよ参加者のみなさんの「古賀でやってみたい」ことをプレゼンする時間です!
用紙に自身のやりたいことを書き出し、概要となぜやりたいと思ったのかを2分で発表します。
限られた時間の中で想いをカタチにしてくれる仲間を見つけられるように、事前に資料を用意してきたり、実物を持参して見せたりと、みなさん様々な工夫をしていました。
今回挙がった古賀でやりたいことは、次の12個です!
どれも素敵な内容で、聞いているだけでワクワクしてきます!
参加者の古賀でやりたいこと
- 動物の殺処分を止めたい
- リズムトレーニングの楽しさを広めたい
- 古賀駅東口再開発をおしゃれでかっこいいものにしたい
- プレゼン道場をつくりたい
- 古賀市のみんなとクイズで盛り上がりたい
- 古賀は食の街
- 生活習慣を見直し健康寿命を伸ばす相談場所をつくりたい
- 多世代交流の場をつくりたい
- 古賀を「アートのまち」にしたい
- ドライブインシアター
- フェアトレードなジャムおばさんになりたい
- 方言ラジオ体操をやりたい
チームづくり
いよいよチームをつくっていきます。
やりたいことを応援したい人が、一緒に具現化したいテーマを選びます。
やりたいことに付箋を貼っていきます。
最終的に、5チーム誕生しました!
できたチーム
- 動物の殺処分を止めたい
- 生活習慣を見直し健康寿命を伸ばす相談場所をつくりたい
- 古賀を「アートのまち」にしたい
- ドライブインシアター
- フェアトレードなジャムおばさんになりたい
これから各チーム、やりたいことをどうやって具現化していくか、計画をしていきます。
古賀の人たちの熱量がとにかくすごかった!
結果的に今回は5チーム誕生しましたが、古賀の人たちの「〇〇をやりたい!」という想いが伝わる、面白い回になりました。
第3回こがのば実験室の様子(2024年1月14日開催)
第3回目のテーマはやってみたいの具現化です。古賀市薬王寺にあるコワーキングスペース、快生館で開催されました。
企業や行政と連携したワーショップや対話型イベントの企画などを年間100回以上おこなっている一般社団法人yagocoloの代表理事であり、こがのば実験室のファシリテーターでもある貴島道拓さんに、やってみたいを具現化するコツを学びました!
第2回目の振り返り
前回と同様に、まずは第2回目の振り返りからスタート。
具現化のコツを学ぶ
次に貴島さんから、やってみたいを具現化するコツを学びます。
貴島さんが過去におこなったイベント企画を実例に、企画を考えるうえで明確にするべきことや、抑えるべきポイント、イベントを実行するまでの一連の流れを解説いただきました。
5W1H(When:いつ/Where:どこで/Who:だれが/What:なにを/ Why:なぜ/How:どのように)に当てはめて考えるのがいいとのこと。
みなさん自分のやってみたいことと重ねながら、どうやったら実現できるかを真剣に考えられていました。
チームで「やってみたい」を具現化!
具現化するコツを一通り学んだ後は、チームのやりたいことを5W1Hに当てはめるグループワークをおこないました。
模造紙一面にイラストを交えながら図解で構築するグループ。
チラシを作成し、やってみたいを可視化させ、より具体的に考えるグループ。
それぞれのスキルや得意なことを活かしながら、やってみたいの具体性を上げていきます。
これまで漠然としていたやりたいことが、現実的になっていくにつれて、みなさんの表情もより一層キラキラしていきます!
「やってみたい」の共有
チームでの話し合いの後、やってみたいことを具体的に共有する時間が設けられました。
みなさん少し緊張されていましたが、一言一言に想いがギュッと込められているのが伝わってきます!
フェアトレードなジャムおばさんになりたい
やりたいこと
古賀市で野菜や果物をつくる生産者を伝えるため、ジャムを作りたい。新しいジャムの商品企画ではなく、2ヵ月後に控えている地域おこし協力隊の活動発表会に向けて、現在関東さんがおこなっているジャム作りの活動に共感を持って聞いてもらえるように、チラシやコンセプトをつくりたい。関東さん自身の言葉だけでなく、他者からの印象やフィードバックを混ぜ合わせながら共感を生みたい。
古賀を「アートのまち」にしたい
やりたいこと
「クリエイティブに生きる。生きるをクリエイティブする。」をコンセプトに、今まで知られていなかった古賀で活動するアーティストや、アートを通して古賀の魅力が発見できる機会をつくりたい。アーティストと視聴者ではなく、みんなで一緒にアートをつくる環境を作りたい。将来的に大きなアートイベントの開催に向けて、まずは1〜2ヵ月に1回、小さいイベントやワーショップを開催していきたい。
ドライブインシアターをやりたい
古賀に1年住んで感じた、まちにエンタメが少ないという課題を解決したい。「私にとって懐かしい。あなたにとって新しい。」をコンセプトに、150年の歴史がある小野小学校で、ドライブインシアターを開催したい!子どもや若者が遊びにいけるコンテンツを、古賀に増やしたい。
生活習慣を見直し健康寿命を伸ばす相談場所をつくりたい
やりたいこと
仕事で患者さんと関わるなかで、「好きなことをしたくても、誰かに手伝ってもらわないとできない」「リハビリがつらい」と後ろ向きな声に直面したことがきっかけで、つらい想いをしないように病気の予防や生活習慣病のリスクを啓発する活動をしていきたい。生活習慣病を回避するために、生活習慣を見直すうえで大切なのは「続けること」。相談者が続けられるコーチングをおこなっていきたい。
動物の殺処分を止めたい
やりたいこと
動物の殺処分をなくすため、殺処分という選択がうまれない社会制度をつくりたい。まずは講演会や気軽に参加できるお話会の開催などを通して、啓発活動をおこなっていきたい。
みなさんの「やりたいこと」がどんどん具体化していきましたね!
第4回目のお披露目会で、みなさんのプレゼンを楽しみにしています!
第4回こがのば実験室の様子(2024年2月4日開催)
第4回目のテーマはお披露目会です。JR古賀駅西口商店街にある、食の交流拠点るるるるで開催されました。
これまでの講座を通して考えてきた「やってみたい」ことをいよいよお披露目します!
福岡大学社会連携センター助教であり地域連携コーディネーターの山田雄三さんや、古賀市の田辺市長からフィードバックをいただける時間もあり、やってみたいことを形にするための有意義な時間となりました。
お披露目会前の様子
全4回の連続講座の最終回ということもあり、参加者のみなさんは少し緊張した面持ちで集合しました。
自然とグループメンバー同士で集まり、「前日に発表を練習してきた」などと会話が繰り広げられていました。
ラスト講座スタート!
いよいよ最終回、第4回目の講座がスタートしました。
あらためてファシリテーターの貴島さんから、「こがのば実験室とは」をお話いただき、これまでのこがのば実験室を振り返る時間から始まりました。
そして今回のゲストである山田雄三さんのご紹介がありました。
福岡大学社会連携センター助教かつ地域連携コーディネーターとして、大学と社会の多様な主体をつなぎ、社会の課題解決や未来創造に資する様々なプロジェクトを立ち上げ、支援する実践活動に10年以上従事。主な著書として、『ニュータウンのあの頃とこれから〜日の里団地 1971-2021~』(弦書房、2022年)などがある。
それぞれのチームが考えた「やってみたい」ことを、山田さんの専門的な目線を踏まえてフィードバックをいただきます。
「やってみたい」のお披露目会
ついにお披露目会がはじまります。
各チーム順番に、この日のために準備してきた「やってみたい」ことを熱く語ってくださいました。
すぐにでもはじめたい!◯◯で広がる未来の選択肢
生活習慣を見直し健康寿命を伸ばす相談場所をつくりたい!
「元気に楽しく過ごす」ことはなによりも大切と考えるチームリーダーのしばちゃんは、看護師として働くなかで昨日まで元気だった人が病気によって突然身体の自由を奪われてしまう光景を何度も見てきました。病気の主な原因は生活習慣病。30年後も好きなことをして生活するために、今できることは生活習慣病の「予防」。一人ひとりに丁寧にヒアリングをして、ぴったりな予防方法を提案していきたいとのことでした。
古賀市の果物農家さんの農産物を活かしてジャムを作り売る「ジャムおばさん」になります!
フェアトレードなジャムおばさんになりたい!
リーダーの関東さん(イベント当日は不在)は古賀市の農家さんから果物を適正価格で買い取り、こだわりのジャムを作る活動をしています。古賀市にこだわりの農産物やジャムがあることを古賀市内外の人たちにもっと知ってもらい、一次生産者である農家さんと工場者である関東さんの双方が損にならないフェアな価格でジャムを販売することを目指しています。
伴侶動物の殺処分をなくしたい!
伴侶動物の殺処分をなくしたい!
小学4年生のときに読んだ1冊の本がきっかけで、伴侶動物の殺処分をなくしたいと考える大学生の森さん。古賀市は地域猫活動が活発におこなわれていたり、動物の殺処分をゼロを推奨していたりと、動物について学べる環境が整っている。もっと世の中に現状を知っていただくため、古賀市役所の方と、月に1回動物愛護についての講演会をしていきたいと熱く語ってくださいました。
いつもの空間でジユウに鑑賞
ドライブインシアターを開催したい!
古賀市に移住して2年目になるリーダーのゆーたさん。古賀市には家族や友人と楽しめるエンタメが少ないと感じていました。身近な人とエンタメを楽しめる場所をつくって提供したいと思い、車に乗ったまま大画面で映画を鑑賞できるドライブインシアターを開催したいと奮闘されています。
古賀をアートのまちにしたい
アートを通じて人と人をつなげたい!
アートが好きで日頃からアート鑑賞に通うやっちゃん。アートに触れると美しさやメッセージにたくさん刺激を受けますが、地元の古賀市ではアートに触れられる機会が少ないと感じていました。日頃からアートに触れてワクワクする場をつくりたいと思い、絵の具をつくって絵を描くワークショップを開催したいと、具体的なイベントの企画をチームメンバーと考えてプレゼンしてくれました。
田辺市長からのフィードバック
田辺市長からのコメント
みなさんの発表をすてきだなと思いながら聞かせていただきました。ぜひこの地域社会に、みなさんの取り組みを実装しましょう!やはり考えることと、尖ることは大切。お金の問題や人員の問題、法令の事情など、実現できるかどうかは最後に考えればいい。とにかく「こんなことをやりたい」「こんなことができるんだ」と、まず考えることが大切です。この先どれくらい実装できるかは、また深く考えてもらえばいいし、どうすればいいかわからないときは市役所に相談してください。ぜひ実装しましょう!
さいごに
2023年11月から2024年2月までの計4回の連続講座、こがのば実験室に参加してきました。
参加者のみなさんが漠然と考えていたやりたいことが、具体的にカタチになっていく軌跡を垣間見れた気がします。
みなさんの今後の活動もとても楽しみです!
令和6年度もこがのば実験室の開催を予定しているそうなので、興味のある方はぜひ参加してみてください!
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