6代目ローカル企業家が語る!早めの事業承継がもたらす地域活性化|後継ぎが育つ商店街とは?

こんにちは、古賀マガジンの松見です。

この記事は、古賀駅西口のノミヤマ酒販店主許山浩平さん「早めの事業承継がもたらす地域活性化、後継ぎが育つ商店街とは?」といったテーマでインタビューした様子をお届けしています。

経営者の高齢化、商店街の高齢化が進む現代で、後継ぎ(事業を継承する人)が見つからず2020年に廃業した企業は、コロナ渦ということもあって全国で4万9千社にもなるそうです。

そこで今回は、許山さんが事業を継ぐことになった経緯から、なぜ事業承継できる環境があったのか、記事の後半では、後継ぎが育つ商店街の強さについてインタビューしています。

ノミヤマ酒販店主 許山浩平さん

古賀駅西口 ノミヤマ酒販

2011年日本マクドナルドフランチャイジー(有)ニューステージ入社/25歳で当時福岡で最年少の店長として福岡日赤通り店に着任。主にスタッフィングやチームビルディングを専門に業績改善に寄与。2017年に家業である(有)許山酒販を継承。店頭販売に注力し、市外からも来客のある店舗に成長。酒屋業を通じ商店街の賑わいの創出に取り組む。

目次

古賀市の商店街で事業を継ぐことになった経緯とは

古賀駅西口 ノミヤマ酒販

松見:許山さんが酒屋を継ぐことになった経緯を教えてください。

許山:病気になった父のお見舞いに行ったところ、「後は頼んだ」と言われたからです。元々、人の言う事を聞きたくないと言うか聞けない体質なので、独立したい願望がありました。実家を継ぐという形がいろんな人たちが喜んでくれるかなあという理由で実家を継ぐ決断をしました。

松見:事業承継するうえで大変だったことはありますか?

許山:全くありません。前職からもそうだったのですが、変化によって生まれる周囲の反発に対する耐性があるというか、人の話を聞かない(聞けない)ので。あるとしたら、両親を含め、スタッフが大変だったと思います。今のお店の状態があるのは理解と協力してくれた周囲のサポートの結果だと思います。

松見:両親の理解とスタッフの協力はどのようにして獲得していきましたか?

許山:もともと理解のある両親とスタッフだったと思います。好き勝手やらせてもらえてありがたいです。個人的には真摯にお客さまと向き合う姿勢は率先してやれているのではと思います。

酒屋を継いで商店街がどうなったか

古賀駅西口 ノミヤマ酒販

松見:許山さんの代になって、商店街活性化という観点でなにか変わったことはありましたか?

許山:変わったとしたら、自分自身の意識が一番変わりました。子どもたちの世代に向けてできる事をやっていきたいなあと。

松見:事業を継ぐ前と後で、許山さんにどのような心境の変化があったのか、この記事を見ている方は気になる方が多いと思いますので、もう少し詳しく教えてください。

許山:一番は地元について考えるようになった事です。ノミヤマ酒販に入ってまず1年は今までやっている業務をしっかりとやりました。その中で、2年後、3年後から10年後くらいまでのプランをつくったのですが、2年目から酒蔵に足を運ぶようになりました。蔵はたいてい地方にあるのですが、皆さん地元にすごくプライドを持っていて、地元自慢ができるんです。そういう人たちにいわば旅先のおもてなしを受けて、とても気持ちよかったんです。俯瞰して自分を考えた時に、特別地元について考えたことなんてなくて、蔵の方々がこっちにお越しいただいた時に同じように気持ちの良いおもてなしができるだろうか、と。そういった形で、酒屋を継いで地方に行く事が多くなり、地元の事を考えるようになりました。

松見:事業承継して、地域でどのような活動をおこなっていますか?

許山:今はいろんな縁があって、株式会社ヨンダブルディーを設立する事になりましたので、『持続可能な新しい商店街のかたち』をみんなでワクワクしながら育んでいきたいと思っています。

※株式会社ヨンダブルディーは、福岡県古賀市の魅力やJR古賀駅西口エリアの魅力を再編集し、未来につながる新たな畝(うね)をつくるエリアマネジメントカンパニーです。

松見:酒屋を継いだあと、商店街にどのように人を呼び込もうとしていますか?

許山:まずは自分が一番に楽しむ事。あとはマーケットの懐の深さを信じて、PDCAですね!

早めの事業承継がもたらす地域活性について

古賀駅西口 ノミヤマ酒販

松見:早めに事業を継いで良かったことはどんなことでしょうか?

許山:自分が早く継いだ方なのか遅い方なのかはわかりませんが、このタイミングで良かったことといったら、両親が元気なうちに一緒に仕事ができたということでしょうか。もちろん良い事、悪い事もあるとは思いますが、いろんな働くスタイルの中で親と仕事してるのは家業か海外の先住民族くらいじゃないでしょうか。

松見:ここまで話してみて、許山さんが考える「後継ぎが育つ商店街」はどんな商店街だと感じますか?

許山:後継ぎが育つ環境が育っている商店街だと思います。私は正直環境に恵まれていたと思っています。それは先代、先々代が毎日コツコツ日々のやるべき事をしっかりやってきた結果だと思います。そもそも環境というのは一日一日の習慣が元となって形成されるものだと思います。日々目の前のやるべきことに集中してコツコツやることで自然と後継ぎが育つ環境ができてくるのではないかと思います。という固い話もありますが、やはり自分たちがワクワクできる事をやっていく。これが日々の習慣につながると思います。

松見:古賀マガジンでは今後も、商店街活性化や地方のまちづくりについて、専門家のみなさん・事業主のみなさんとともに、よりよい未来に向けて発信していきます。

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この記事を書いた人

福岡県古賀市が地元。7年間の東京生活を終えて、Uターン移住で古賀に戻ってきました!これから、古賀市を中心としたしこふむ地域(新宮町・古賀市・福津市・宗像市)のローカルメディアをつくっていきます。

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